7桁郵便番号:大口事業者番号に関する分析

大口事業所データは17800件あり、そのうち3021件は私書箱です。

上3桁レベルでの例外の洗い出し

私書箱以外の14779件の中に、 旧番号データが記載されていないものが28件ありましたが、 いずれも旧大口事業所ではないようなので、 旧地域番号を補って再度解析しました。 また、新番号データが記載されていないものが1件ありましたが、 これは除外し、残り14778件を分析対象としました。
次に新旧番号の上3桁が一致しないものが36件あったので、 これについて個別にその内容を検討しました。その結果、
住所データの取り違え1件
旧番号の入力ミス6件(うち旧大口事業所3件)
新番号の入力ミス4件(うち旧大口事業所1件)
地域番号の変更8件
地元局以外の取扱9件(うち旧大口事業所1件)
旧大口番号の変則8件(うち旧大口事業所8件)
となりました。
地域番号の変更とは、新地域番号の上位桁と旧地域番号とが一致せず、 大口事業所データの旧番号データは旧地域番号に一致していて 新番号データの上5桁は新地域番号の上5桁に一致している場合です。
旧大口番号の変則とは、旧番号の上3桁が旧地域番号と一致しない場合です。 従来から地元局以外で取扱っていたと考えれられる場合や、 5桁地域番号地域に存在する大口事業所で、便宜的に最寄の3桁地域番号を 利用して事業所番号を決めたと考えられる場合です。
住所データの取り違えは、誤った住所データを元に 旧番号データを入力したと思われる場合です。 具体的には、石川県寺井町役場の住所が富山県上市町という噴飯ものでした。
新番号の入力ミスは、データ中の「取扱局」データから判断しました。
以上のデータについては、住所取り違えと入力ミスは訂正し、 それ以外はとりあえず分析対象から除外して、 他の分析結果が出てから比較検討することにしました。 (その比較検討結果は、以下の●で始まる行でコメントします)
その結果、旧番号が3桁なのが10934件、5桁なのが3819件となりました。

旧番号が3桁の場合

基本的には、今回新たに大口事業所番号を与えたものと推測されます。 大部分(10906件)は4桁目が8になっており、 これらについては上5桁が一致する新地域番号は無く、 上5桁と一致する旧5桁地域番号も存在しません。 なお、下2桁は好きなように決めているようです。 6桁目が「9」というのが少ない傾向はありますが、 実際6桁目が「9」の事業所に共通する特徴は見出せませんでした。
●前述の「地域番号の変更」8件のうち 新地域番号が旧3桁地域なみになっている1件と 「地元局以外の取扱」9件のうち旧大口事業所ではない8件 (新取扱局の通常の管轄地域の旧番号は8件全てについて3桁)についても、 新取扱局の地域番号の上3桁を旧番号と看做せば上記と同様になります。
例外が28件ありましたが、そのうち次の1件は新事業所番号の誤入力としか 考えにくいものです。但し、確証はありません。
5731001 学校法人関西外国語大学 大阪府枚方市北片鉾町16-1 (57310という地域番号は存在しない)
残り27件のうち8件は、どうしたわけか新事業所番号データが 新地域番号そのものなので、分析対象から除外しました。
別の14件は新地域番号の4〜5桁目が「00」以外になった地域にあって、 (具体的には98060**、35911**、27022**、10060**の4地域) 新事業所番号の上5桁が新地域番号の上5桁に従っているので、 とりあえず分析対象から除外して、 5桁地域の分析結果が出てから比較検討することにしました。 (この比較検討結果も、以下の●で始まる行でコメントします)
最後に残った5件は旧番号データの誤入力で正しくは5桁なので、 そのように訂正して分析を進めました。 この結果、旧番号が5桁というのが3824件となりました。

旧番号が5桁の場合

上5桁と一致する地域番号が見出されるケース

新番号の上5桁と旧番号データのいずれかが 旧5桁地域の新地域番号の上5桁または旧地域番号のいずれかと 一致するのは3531件あります。
そのうち、新番号の上5桁と旧番号データが一致していて、 旧5桁地域の地域番号でそのまま新地域番号の上5桁に継承されたもの のうちのどれかと一致するのが3436件あります。 また、5桁地域番号がそのまま新地域番号の上5桁に継承されなかった 地域にある事業所で、新事業所番号と新地域番号との 上5桁同志が一致しているのが44件あります。 以上3480件は、新しい地域番号の上5桁を元に 今回新たに事業所番号を与えたものと推測されます。
これらの6桁目は大部分(3220件)は「9」で、「8」も242件あります。 残り18件はどちらでもありませんが、よく調べてみると 新番号データが地域番号そのものでした。 つまり、本来解析対象とするべきではないものでした。
●最初に除外した「地域番号の変更」8件のうち 新地域番号が旧3桁地域なみでない7件や 最初に除外した「旧大口番号の変則」8件のうち同様の1件、あるいは 途中で除外した、新地域番号の4〜5桁目が「00」以外の旧3桁地域にあって、 この4〜5桁目に従った事業所番号になっている14件も同様です。
●但し、6桁目が「8」「9」でないものが5件あります。 これはビルの各階に地域番号を与えた所で、最上階より高い階に 相当する番号を利用している例です。
●「地元局以外の取扱」9件のうち旧大口事業所である1件については、 取扱局である横浜集中局の番号を地域番号と看做せば同様となります。
この「9」が原則で、一部「8」というのは、 地域番号の6桁目が「9」というのが非常に少なく、 「8」というのもそれに次いで少ないということに対応しています。
しかし、全く無いわけではありません。 旧番号が5桁の地域に限って数えてみたのですが、 ビルの各階に地域番号を与えている場合の「地階・階層不明」の末尾が「90」 というケースを別としても、「8」が161地域、「9」が6地域あります。
まあ、同一番号を地域番号と大口事業所番号の両方に使うなんてことは 有り得ない(もし有ったら、大口事業所番号の意味が無い!)んですが、 番号を見てどっちか判断するのは難しい場合があるということになりますね。 以下のような凄じい例も発見しました。
4411692 大口事業所番号(鳳来町役場 愛知県南設楽郡鳳来町長篠字下り筬1-2)
4411693 地域番号(愛知県南設楽郡鳳来町門谷鳳来寺7番地)

残り51件のうち8件は新旧の上5桁が一致します。 このうち2件は地域番号データのミスで、 それを訂正すれば上述の3436件と同様になります。 他の6件は旧データの入力ミスで、 それを訂正すれば上述の44件と同様になります。 尤も、うち5件は正しい旧地域番号が3桁で、 本来は上の●で始まる行に入ってくるべきだったものです。
地域番号データのミスというのは、具体的には、
73904→73905** 広島県佐伯郡宮島町全域 (73905は未使用/73904は大野町と共有していた)
が誤りというもので、宮島町は以前からずっと73905です。 宮島町に関する全てのデータが一様に誤っていたため、 単独の分析では内部矛盾として検出できず、気付きませんでした。 元のNetNewsの記事では気付かないまま投稿しましたが、 このWWWプレゼンテーションでは、訂正(削除)してあります。

残り43件のうち、29件は今回新たに事業所番号を与えるにあたって、 5桁地域番号の5桁目を変えて地域番号として存在しない番号にするという 例外的な処理をしている地域です。具体的には、次の3地域です。
90122→90127** 沖縄県宜野湾市
90121→90125** 沖縄県浦添市
90301→90302** 沖縄県中頭郡西原町
下2桁は好きなように決めているようですが、 1件だけ「88」になっているのを除いて6桁目は「5」以下で その中でも「0」「1」になっているものが多くなっています。
別の4件は、旧5桁地域にあって、 上3桁を利用した番号を使っていた大口事業所で、 新事業所番号の上5桁は新地域番号の上5桁に従っているものです。 うち2件の下2桁は旧事業所番号を継承(つまり旧番号の4〜5桁目を 新番号の6〜7桁目と)していますが、残り2件は継承していません。 6桁目は先と同様「8」または「9」です。
別の9件は旧5桁地域にあって、その上3桁を3桁番号として使っていた 地域が隣接しており、この3桁地域と同等に扱われているものです。 このうち、計7件を含む99023地域と91001地域 (うち1件は旧99001から99023**になった地域)については、 その地域は例外なく3桁地域なみに扱われていますが、 各1件を含む05904地域と38601地域については、 5桁地域の原則通りに扱われている事業所もあります。 また、99023地域の5件の新番号の4桁目は前述の「8」ではなく「9」です。
残る1件は、入力されている新番号が他(岐阜医療技術短期大学)と同一である ことからも判断して、新番号の入力ミスと考えられます。
50128→5013892 岐阜県武儀郡洞戸村市場292番地の3 洞戸村役場

上5桁と一致する地域番号が見出されないケース

新番号の上5桁と旧番号データのいずれも 旧5桁地域の新地域番号の上5桁または旧地域番号のいずれとも 全く一致しない293件のうち235件は新旧番号の下2桁同志 (つまり旧番号の4〜5桁目と新番号の6〜7桁目)が一致し、 旧事業所番号を継承して新事業所番号を与えたものと推測されます。 4桁目は「旧番号が3桁の場合」と同様、「8」です。
●最初に除外した「旧大口番号の変則」8件のうち4件についても同様です。
残り58件のうち4件の上5桁は、旧3桁地域の新地域番号の上5桁と一致します。 これは旧番号データの入力ミスで、正しくは3桁のところを 新地域番号の上5桁を誤って入力したものです。 これら(99024地域)についても、先の99023地域と同様、 新番号の6桁目は「8」ではなく「9」ですが、 それ以外は先の原則に従っています。
残り54件のうち17件は貯金事務センターなど元々特殊な番号を使っていた 郵政省の機関で、その多くは旧番号の4桁目が「9」でしたが、 今回4〜6桁目を「879」に統一したようです。
●最初に除外した「旧大口番号の変則」8件のうち1件もこれに属します。
17+1=18件どころかもっともっと沢山あるハズなのに……と思って よく調べてみたら、今回のデータでは多くが私書箱扱いになっていました。 というわけで、私書箱のデータと合わせて 後日改めて分析しました。
残り37件のうち14件は複数の新事業所番号を取得したため、 1つを除いて下2桁を継承できなかった例で、 別の20件は、単に事業所側の都合か何かで 旧事業所番号を捨てて新たな事業所番号を取得したものと思われます。 4桁目は「旧番号が3桁の場合」と同様、「8」です。
●最初に除外した「旧大口番号の変則」8件のうち残りの2件も同様です。
最後に残った3件のうち2件は旧番号が私書箱番号になっており、 「私書箱かどうか」の分類コードの入力ミスと考えられます。 1件は次のもので、旧番号が他の事業所と同じになっており、 旧番号データの入力ミスと考えられます。
70088→7008515 ホテルグランヴィア岡山 岡山県岡山市駅元町1-5
ちなみに、私書箱データの中に次のものがあります。
70088→7008685&6 ベネッセコーポレーション本社 岡山県岡山市南方3丁目7-17
これは初期からある大口番号で、多分グランヴィアの方が誤入力でしょう。

途中で気になったこと―旧番号を書くと混乱しかねない5つの例―

以上の解析も一筋縄で進んだわけではなく、多少の試行錯誤がありました。 その中で、全体的な整理の流れには載らなかったのですが、 ちょっと気になる結果が出てきた分析がありました。
実は旧番号が5桁なのにもかかわらず、新番号の上5桁または旧番号データが 旧3桁地域の地域番号の上5桁(旧5桁地域と共通する上5桁を除く)と 一致するものを探してみたのです。そうすると9件ありました。 うち4件は元記事の既に出てきた 旧番号データの入力ミスです。
問題は残った5件で、これらは旧3桁番号地域にある旧大口事業所で 原則通り、下2桁を継承しています。 そして、その旧大口事業所番号が新地域番号の上5桁(しかも その事業所の所在地を含まない地域のもの)と一致しています。 この一致は偶然の一致と思われます。
元々この調査は「旧番号を書いて投函しても混乱しないか」 ということで始めたものです。そして、地域番号について調べていた限りでは、 従来の郵便番号変更(集配局の新設・統廃合・管轄地域変更などに伴う変更)と 同程度の混乱で済むレベルのものがほとんどでした。 大規模に組替える場合でも、四日市市周辺のように、 「新番号の上5桁」と「旧番号」とが区別できるように 工夫している例が目立ちました。
しかし、ここへ来て「新番号の上5桁と旧番号とが混在すると大いに混乱し得る」 例が出てきてしまったことになります。問題の5件は以下のものです。

大口事業所

10060→1008060 株式会社ダイヤモンド社 千代田区霞が関1丁目4-2
10560→1058060 宇宙開発事業団 港区浜松町2丁目4-1
50088→5008588 株式会社岐阜放送 岐阜市今小町8
60388→6038588 株式会社エフエム京都 京都市北区上賀茂松本町98
60280→6028580 同志社大学・学校法人同志社法人部 京都市上京区今出川通烏丸東入

新地域番号

10060** 千代田区霞が関霞が関ビル
10560** 港区虎ノ門城山JT森ビル
50088** 岐阜市の一部
60388** 京都市北区の一部(大宮・西賀茂)
60280** 京都市上京区の一部

私書箱番号に関する分析

結論的には「私書箱であるかどうかは基本的に無関係」という ことになってしましました。 つまり、新大口事業所番号を見ても、それが私書箱かどうかを 直ちに判断することは基本的にできないようです。 従って、その分類も私書箱でない場合と基本的には同様です。
唯一大きく違うのは、5桁の大口事業所番号が始まる以前から 末尾が「91」というのは私書箱を示す特殊番号だったということです。 (一部に「92」もあります。新宿北局と広島中局で、 共に同じ3桁地域に私書箱を持つ集配局が2つある例です)
私書箱以外のデータと同様の方針で分析した結果は以下の通りです。

上3桁レベルでの例外の洗い出し

全3021件の中に旧番号データの不記載が1件ありました。 所在地の旧地域番号を記入したうえで分析続行しました。
新旧上3桁の不一致45件のうち、31件は旧番号データの誤入力と考えらます。
2件:元から私書箱番号があることを無視して住所の地域番号を入力(◎)
11件:専門局の私書箱であることを無視して住所の地域番号を入力(◆)
2件:変則的な旧大口番号の存在を無視して地域番号を入力(※)
12件:異なる局の私書箱番号になっている(何故か全て101-91)(◎)
2件:新地域番号の上5桁(旧地域番号とは異なる)を入力(◎)
1件:複数ある旧大口番号の不適切な方を選択(◎)
1件:旧郵便番号簿の組織名改称漏れ(★)
※の2件は郵政省の組織です。しっかりせーや!
★は森林総合研究所です。「林業試験場」のままになっていたので、 今回のデータを作った人が同一だと認識できなかったようです。

残る14件のうち7件は元々私書箱番号の無かった地域にあって、 今回設定された大口番号が 所在市区内の隣接地域の番号に従っている例です(▼)。
別の2件は郵政省の組織で、所在市区の主たる番号を元に大口番号を つけていたのを、所在地の地域番号を元にするように変更したようです(*)。
また別の2件は、取扱局が共通と推測される隣接地域の地域番号に基づく 私書箱番号の私書箱を用いている例で、 今回、所在地の地域番号に基づく大口番号を設定したものです(▲)。
残った3件は、地元局以外の私書箱を用いているもので、 2件は旧大口番号が所在地または隣接地の地域番号に基づいており、 1件は旧大口事業所ではなく、旧番号データに所在地の旧地域番号が 記載されていたものです(▼)。

▼の10件については、以下の分析からは除きましたが、 3桁地域の原則通り、4桁目は「8」です。 しかし、▲の2件は何故か「6」でした。理由のよくわからない例外です。 (共に大阪東局の管轄で、一方は船場局の私書箱)
◆の11件は全て神戸港局651-01にかかわるものです。 6桁目は「7、8、9」を用いています。 元々地域番号として用いていない番号ですから、 下2桁をどう使おうと基本的に混乱は生じないハズです。
◎★の18件は旧番号データを修正して分析続行しました。 以下は、都合2994件についての分析結果です。

旧番号が5桁で、下2桁が「89〜99」の特殊番号以外:490件

うち406件は新旧の上5桁が一致し、そのうち403件は地域番号とも符合します。 符合しない3件のうち1件は旧番号が専門局(東京国際局)で、 下2桁をどう使おうと基本的に混乱は生じないハズのものです。 実際には下2桁は「01」を採用しています。 他の2件は旧番号が大口事業所番号であり、偶然一致と考えられます。
新旧の上5桁が一致しないのは84件、上記の2件と合わせて86件のうち、
10件は地域番号の上5桁の変化に連動しており、
3件は所在市町村のデフォルト地域番号に従っており、
以上13件と先の403件を合わせて416件が 5桁地域番号に準拠した事業所番号であると評価できるもので、 6桁目が「9」なのが383件、「8」なのが30件と、 非私書箱の5桁地域と同じ原則に従っています。 「9」でも「8」でもない3件は事業所番号データの内容が実は地域番号でした。 それ以外の73件のうち13件は上3桁を共有する3桁地域に準じています。 別の1件も同じように見えますが、実は旧番号データの誤記 (同一市町村内の3桁地域と混乱したもの)です。
別の7件は地域番号として存在しない上5桁を使った例です。 全て沖縄県浦添市で、非私書箱の「90125**」に対し「90126**」を使っています。
最後に残った52件は元々大口事業所番号を持っていたと思われるもので、 うち51件は3桁地域の原則通り4桁目が「8」で、 そのうち35件は下2桁を継承しています。 残りの1件は旧5桁地域にあって上3桁を利用した大口番号を用いていたもので、 今回この5桁地域番号に準拠した大口番号を付けたものです。 6桁目は5桁地域の原則通り「9」で、下2桁は継承していません。

旧番号が5桁で下2桁が「89〜90」「93〜99」の私書箱以外の特殊番号:53件

全て郵政省の組織です。冒頭でチェックした※と*を入れると57件になります。 これについては、後で別にまとめます

旧番号が5桁で下2桁が「91」「92」の私書箱番号:1052件

・うち2件は、元々の5桁地域番号の下2桁が「92」のケースで、  上述の「5桁地域番号準拠」に含まれるべきものです。6桁目は全て「9」です。 ・残り1050件は私書箱以外で旧番号が3桁の場合と同様で、  新番号の4桁目は3桁地域の原則通り「8」です。

旧番号が3桁:1399件

旧番号が5桁(誤記を含む)だが新番号は3桁地域扱いで 設定されている14件を含めると1413件となります。
うち1404件は私書箱でない場合と同様で、 新番号の4桁目は3桁地域の原則通り「8」です。
残り5件のうち1件は新番号データが地域番号でした。
2件は旧番号データを神戸港局651-01とするべきところ、 所在地の地域番号651が入力されていたもので、上述の◆の11件と同様です。
最後に残った2件は何故か4桁目が「6」でした(共に久留米局)。 上述の▲の2件と同様、よくわからない例外です。

郵政省の機関に与えられた番号に関する分析

既に述べた私書箱以外のデータの分析の中で 郵政省の機関が例外として浮び上がってきました。 そして、それらの7桁郵便番号の4〜6桁目は「879」でした。 そこで、新番号の4〜6桁目が「879」になっているものを 全て抽出して分析しました。その数は 既に浮び上がっていた「私書箱扱い57件+非私書箱扱い18件=75件」の他、
単純に下2桁継承と看做されたもの(全て私書箱扱い)6件
旧番号データを誤って通常の私書箱番号(***-91)としていた4件
元々特殊番号を用いていなかった32件 (***-91が11件、3桁私書箱扱い13件、3桁非私書箱扱い8件)
を加えて「私書箱扱い85件+非私書箱扱い32件=117件」 となります。これらを番号の4桁目以降で分類すると以下のようになります。
件数
8987917+4 共通事務センター
9887924+2 簡易保険事務センター
**87921+0 東京簡易保険事務センター
9387937+2 郵政局郵務部(第三種見本専用)
99879415+10 貯金事務センター
9587951+1 貯金事務センター振替課(名古屋・大阪)
9587958+2 電気通信監理局
**87951+1 電気通信研修所・通信総合研究所
9687961+0 関東郵政局
9487961+0 関東郵政局郵務部(第三種見本専用)
9787968+2 郵政監察局
9787979+2 郵政局・沖縄郵政管理事務所
**87972+0 郵政大学校・東京郵政局物流センター
9087981+0 郵政省本省
**879819+6 逓信病院(13)・郵政研修所(10)・郵政研究所・関東郵政局物流センター

件数欄は(私書箱扱いの件数)+(私書箱扱いでない件数)という形です。 旧番号欄が「**」なのは空(つまり3桁番号)または「91」です。 東京簡易保険事務センターが3桁番号だったのは、 三田台局という、通常の地域郵便を扱わない特殊局の扱いだからです。
なお、長野と金沢の共通事務センターは1995年度版の郵便番号簿にも記載が無く、 今回のデータでは旧番号が3桁または通常の私書箱番号になっています。 新設と見られますが、もし元から存在すれば当然に 他のセンターと同様の5桁番号が付与されたと思われるので、 上の集計ではそのように扱ってあります。
関東郵政局だけ特別扱いなのは東京郵政局と同じ場所にあるからです。 郵政局は千代田区の東京中央局、第三種見本は江東区の新東京局、 郵政監察局は港区の麻布局と、全部取扱局が違い、 上3桁が異なることになるため、「8796」を共用しても混乱は起きません。
名古屋と大阪の貯金事務センターは振替課だけ別の場所にあるため、 センター全体でまとめて名古屋集中局(熱田区)や新大阪局(此花区)の 番号に従っています。 そのため、東海や近畿の電気通信監理局と上3桁が異なることになり、 同じ「95」あるいは「8795」を使っても混乱が起きないというわけです。
既に他の記事で述べていますが、新旧の上3桁が一致しないのが3件 (私書箱2件+非私書箱1件)あります。 これは取扱局の所在市区の主たる番号を元にしていたのを 所在地の地域番号を元にするように変更したようです。
余談ですが、九州の郵政って熊本が中心なんですね(簡易保険は除く)。 それから四国は、貯金は徳島、簡易保険は高松、その他一般は松山 というわけのわからん分業をしています。 広島・大阪・名古屋に簡易保険センターが無いというのも不思議です。 (各々高松・京都・岐阜の管轄らしい) 貯金事務センターが福島・山口ではなく郡山・下関にあるというのも面白い。 いろいろ歴史的な経緯がありそうですね。

私書箱番号の分析で気になったこと

私書箱のデータを眺めていてフト気になったんですが、 普段見掛ける「私書箱○号」という数字の大きさから考えて 全ての私書箱に大口番号を付与するキャパシティがあるかどうか 微妙なところでしょう(私書箱の多い局では確実に突破すると思う)。 つまり、大口番号が付与されていない私書箱が存在すると考えられます。 そのような私書箱の番号は何番になるんでしょうか? 新番号簿には一切記載されていませんし、今回のデータにも含まれません。
順当に考えれば「×××9100」でしょうが、 そもそもこの番号は空いているんだろうか……という発想から発展して、 4桁目が「9」という大口番号を検索してみました。 すると、何と24件しか無いのです。その内訳は、
14件:元々4桁目が「9」という5桁地域番号に従ったもの
9件:山形市内で「99095」を地域番号のように看做している
1件:横浜集中局扱いの旧大口事業所(24311→2219696)
です。地域番号の4桁目が元々「9」というのは已むを得ないとしても、 それ以外も本当に例外的にしか使っていないようです。 将来の拡張のために予約してあるんでしょうか?

1999年7月21日WWW公開用初稿/2011年1月3日METAタグ追加/2012年7月17日ホスト移転

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