通算第10回(1997年8月号)

このシリーズ、実は毎月ネタを選んでまとめるのに相当苦労しております。 そんなわけで今後は、第1講「イタリア語に親しもう」は不定期連載ということにして、他に話題が無いときに時々思い出したように出てくる、という形にさせていただきたいと思います。 というわけで、本日は第3講の第1回です。

第3講:定演曲目の周辺(第1回)

 今回は「ジュラシック・パーク」のお話です。 誰ですか、「ジェラシック・パーク」と発音しているのは! それじゃ「嫉妬深い公園」ですよ……








サウンドトラックの曲順
124716
10'00"
|
70'32"0'00"
|
140'46"
160'00"
|
210'12"
|bb
451'01"
|
551'21"
|
561'24" 4'35"0'06"
|||
732'11" 5'24"0'56"
|
82/1702'34" 5'30"1'02"
|(non rit.) |(rit.)|(rit.)
93/1813'05" 6'03"1'35"
||
103/‖ 6'33"2'04"
||
104 6'36"
0'00"
2'07"
|#
1300'49"5'07"1'57"
|||
1341'05"
1'07"
5'24"
5'26"
2'16"
|||
1381'27"
2'19"
5'46"
6'38"
2'33"
|||
1462'56"7'15"3'10"
||
1483'03"7'22"3'10"
|||
1503'12"7'31"3'19"
|
158 3'58"
6'54"

2'25"
|##|##
168 7'51"
4'29"
3'22"
0'00"
||
1684'35"0'06"

 元の英語の綴りは「JurassicPark」訳せば「ジュラ紀の公園」です。 そういえば昔々習ったなと思う人も多いでしょう。 「ジュラ」とは恐竜が活躍した地質時代の名前なんです。

 さて、この話は次回に置いといて、今回は今度使う編曲の話です。 題名にもある通り、この編曲はサウンドトラックに収録されている曲から抜粋してまとめたものですが、元のサウンドトラックとの対応関係が、左図のように、かなり複雑になっています。 曲を聴いて研究する時に、参考にしてください。

 ちなみに、準備中のデモテープには、1曲目全曲、2曲目全曲、4曲目の最初の3分半、7曲目全曲をこの順で収録してもらうようにお願いしています。 それとは別に、強引に編曲通りの順序につないで録音したテープも作ってみたので、興味のある方は御一報ください(この文章を書いている時点では、団長の手元にあります)。



凡例
「n'mm"」=CDの管理時間でその曲の最初からn分mm秒付近
#/##/bb=編曲が原曲よりも半音高い/全音高い/全音低い



通算第11回(1997年9月号)

第3講:定演曲目の周辺(第2回)

 前回に引続いて「Jurassic Park」の解題です。 「Jurassic」は地質区分の「ジュラ紀」のことですが、地質区分の大まかな分類は次のようになっています。

始生代(Archaeozoic Era)
原生代(Proterozoic Era)
(古くは2つを併せて太古代(Archaean Era)と呼んだ)
古生代(Paleozoic Era) カンブリア紀(Cambrian Period)
オルドビス紀(Oldovician Period)
ゴトランド紀(Gotlandian Period)=シルル紀(Silurian Period)
デボン紀(Devonian Period)
石炭紀(Carboniferous Period)
ペルム紀(Permian Period)=二畳紀(Dyassic Period)
中生代(Mesozoic Era)
三畳紀(Triassic Period)
ジュラ紀(Jurassic Period)
白亜紀(Cretaceos Period)
新生代(Cenozoic Era)
第三紀(Tertiary Period)
第四紀(Quaternary Period)

Q1:各々の代(Era)や紀(Period)の長さは?
A1:「紀」は、最後の第四紀だけが約100万年と非常に短いのを除けば、大体5000万年程度の長さです。 但し、生物種が大きく変わる時を「紀」の境目にしているので、長いのと短かいのとで4倍近く違います。始生代は生物が大繁栄し始める以前、原生代は三葉虫などの複雑な構造を持った生物が出てくる以前の長い時代を十把一絡げにして呼んでいるもので、前者は30億年以上、後者は約10億年の長さがあります。

Q2:第三紀・第四紀とあるけど、一や二は無いの?
A2:元々は、古生代のことを第一紀、中生代のことを第二紀と呼んでいました。 ところが、資料が集まるにつれ、これでは第一紀や第二紀が長過ぎて不適当なことがわかったので、新たに「代」というのを作って、第一紀と第二紀を各々いくつもの「紀」に分けました。 その結果、第三紀・第四紀だけが生き残ったのです。

Q3:ジュラ(Jura)の元々の意味は?
A3:フランスとスイスの国境になっているジュラ山脈のことです。 ここでジュラ紀の地層が発達していてよく調べられたことから名付けられました。 その他、「紀」の名称のうちカタカナの名前は、その時代の地層がよく調べられた、ヨーロッパでの代表的な産地名(古地名が多い)や、産地付近に住んでいた古代部族の名前などです。

Q4:石炭紀には石炭ができたの?
A4:ヨーロッパの主な炭田は石炭紀の地層にあります。 しかし、全ての石炭が石炭紀の地層にあるというわけではありません。

Q5:二畳紀・三畳紀ってどういう意味?
A5:これらの「紀」の名前を決める時に、各々の中が2種類あるいは3種類の短い時代に細分されていて、全体を代表するような特徴的な地層が無くて困ったようです。 そこで、2種類あるいは3種類の地層が「重畳」している時代という意味でこういう名前になったそうです。何ともエエカゲンな話ですね。

おわび:「Spanish Fever」の意味を調べて報告しようと思ったのですが、結局よくわかりませんでした。 「fever」を辞書で索くと「熱・熱病・熱狂」とあります。 となると、Spanish Feverは「スペイン風邪」(第1次世界大戦のころに流行したインフルエンザ)の意味にも取れそうですが、曲の題としてはそういう意味では無さそうです。 それに、和英辞書でスペイン風邪をひくと「Spanish influenza」とあって、やはりちょっと違うようです。
というようなわけで、第3講はたったの2回でネタ切れ打ち切りということになってしまいました。 次回はまた新しい講座を計画していますので、お楽しみに!



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