このドキュメントは、戸田が学部時代から院生時代にかけて、ノートにまとめていた自分用のベクトル解析の公式集が元になっています。
流体力学や弾性体力学(両方合わせて「連続体力学」)を数学的にきちんと記述するには「ベクトル解析・テンソル解析」が必要なのですが、連続体力学に使うベクトル解析は、通常のベクトル解析の入門書の範囲をわずかに越えてしまいます。
しかし、だからといって、そのような内容を含む本格的な微分幾何学の教科書をマトモに読むと、とんでもない労力が必要になります。 拾い読みしようにも、どこを拾い読みすれば良いのか理解するには全貌がきちんとわかっている必要があるという、困った状況です。
そこで、自分自身のために公式集をまとめていたのですが、丁度博士課程に居る頃に数式を含む文章をレイアウトするのに適した「TeX」というシステムが流行しました。 そこで、TeXの練習を兼ねて、この公式集に公式導出のための考え方の解説文をつけたものを作りました。 これは当時の所属学科(京大地球物理)で多少は広まったようですが、あまり話題にも登らなかったようです。
インターネットブームの時代になって、私の発信情報(持ちネタ)として、この文章を公開したいなと思っていたのですが、TeXのドキュメントをhttp環境向けに簡単に変換する手法を持ち合わせていなくて、二の足を踏んでいました。
そんな状況だった1999年9月18日に、NetNewsのfj.sci.physicsに「流体力学の入門書を教えてください」という趣旨の投稿(<37E2F46A.4CE55F88@and.or.jp>)がありました。 この話題が少し盛り上がったので、この機会にと思って、とりあえず、TeXのソースファイルをWWWページ上で公開しました。 あわせて、レイアウトに関わる部分のみをhtmlで表現し直したもの(数式に関わる部分はTeXの表現のまま)も公開しました。
そうすると、大学時代に隣の研究室に所属していた岐阜大学の玉川一郎さんが、LaTeX2HTMLを用いてhtmlに変換してくれました。 他にも複数の方から、このソフトを紹介していただいたり、あるいは変換してみたので使っても良いよという申し出をいただきましたが、一番早く反応していただいた上記を使わせていただきました。 皆さま、どうもありがとうございます。
というわけで、このページでは、
LaTeX2HTML による変換結果を公開します。
元のTeXソース