このページおよび配下ページの内容のうち 「平成大合併以前」に関する部分は 1997年9月にNetNewsのfj.life.hometownで 盛り上がった話題に基づいてまとめたものです。o
市町村名に、その市町村の領域より遥かに広い地域を指し示す広域地名を 付けてしまう例があります。特に、戦後に合併してできた市町村に多いようです。 多くの場合は「合併時に適当な地名を見出すことができず、 仕方が無いから市町村域を含む広域地名をつけてしまった」 というパターンではないかと思います。 但し、國の一部でしかない郡名が國名と一致するもの (安芸・阿波・伊予・土佐・薩摩)については、 郡名が律令以前にまで遡れるようで、 むしろ郡名が國名の語源と考えられるケースもあるようです。 安房郡と壱岐郡も、現在では國と一致していますが、 明治以前には國の一部分だけでした。 なお、佐渡郡・志摩郡・隠岐郡は明治の合併の際に 國名に基づいて新規に命名したものです。 志摩郡は古代にも存在したようですが、現在に連続していません。
基本的にはこういう命名はやめて欲しいですね。 地名の指し示す地理的範囲が多義的になってしまいます。 特に、本来の広域地名の領域と市町村域との広さのギャップが 大きいケースは、今からでも改名してほしいと思います。
鉄道の駅名は、こういう無節操な市町村名が付けられる以前の命名が 多いので、この手の地名がつくことは少ないのですが、 高速道路のICは最近できたものが多いので、 この手の地名が多くなっているようです。 ドライバーの地理感を確実に混乱させ、何のためのIC名なんだか わからなくなるので、やめて欲しいんですけどね。
それから、交差点などにある方向案内標識に この手の無節操な市町村名を採用するのもやめて欲しい。 丹波平野を走っているときに「←丹波」(丹波町の意味)と出てきて 一瞬わけがわからなくなったことがあります。
……とまあ、グチが続いてしまいましたが、 fj.life.hometownでは、「加賀IC」の由来が 加賀国ではなく加賀市だという話題から発展して、 広域地名を含む市町村名の話題で盛り上がりました。
そして、そこはNetNewsの強力なところで、 電子化された市町村リストに検索をかけて一覧表を作ってしまう人、 その一覧表を分析して分類する人などが次々現れ、 凄じいデータ集ができあがってしまいました。 このページでは、このときできたデータリストに 若干の修正を加えたものを公開します。
旧國名を含む市区郡町村名の分類リスト
県名を含む市区郡町村名の分類リスト
既存市との区別のために修飾をつけた市名